診療科のご案内

 私たちの温かい手で患者を治す

回復期リハビリテーション病棟のご案内

当院の回復期リハビリテーション病棟の特徴

1.摂食・嚥下(えんげ)機能への取り組み

2.漢方医療

3.多職種チームリハビリテーション

対象となる患者さん

入院申込の流れ ~現在、他院にて治療中の患者さんとそのご家族へ~

一日の流れ(例)

入院(転院・転棟)後の流れ(例)

入退院・サービスについて

 

回復期リハビリテーション病棟パンフレットをこちらからダウンロードできます。

当院の回復期リハビリテーション病棟の特徴

当院では、2019年3月より、更なる地域医療への貢献を目指し、リハビリテーション機能を大幅に充実させ、回復期リハビリテーション病棟入院基本料1を取得しました。十勝地区では、当院が取得しています。

 

回復期病棟施設基準は病院機能によって6つのランクに分けられています。その中でも最も厳しい「1」では、

・在宅復帰率 70%以上(身体機能を回復した患者さまが在宅(自宅)へ復帰した割合)

・重症患者の割合 40%以上(重症な方を受け入れる割合)

・重症患者改善率 30%以上が4点(FIM総得点16点)以上改善(入院当初と比較して退院時に機能が回復した度合い)

そして実績指数を40以上取得しないといけません。

数字で見る!開西病院回復期リハビリテーション病棟

 


解説! リハビリテーション実績指数とは!?

リハビリテーションによる改善の程度を示す指標のこと。2016年度診療報酬改定で導入され、現在は回復期リハビリテーション病棟1・3・5で一定の基準を上回ることが要件化されている。(日経メディカルより抜粋)


つまり実績指数とは、回復期リハビリテーション病棟にとっての成績表です。

厚生労働省の資料によりますと、実績指数45以上は全国の回復期リハビリ病棟の上位20%、50以上に至ってはたったの13%に過ぎず、60以上は少なすぎて公表されていません。

 


現在ではリハビリにロボット技術を応用し、効率化する方法が話題になっています。おそらく10年後、20年後には、患者の疲労度やモチベーションも感知して、変化する体調にシンクロできるAIが開発される事でしょう。

しかしながら現在のロボットは、まだ患者の微妙な気持ちの襞を読み取ってはくれません。弱った心に寄り添うAIは、まだ登場していません。

どんな最新技術を用いても、最後に人を治すのは人です。人の心を癒すのは、ロボットには無理です。

当院回復期リハビリ科が右肩上がりの高成績を達成できている理由は、『私たちの温かい手で患者さんを治す』という理念を抱いているからに他なりません。

 

当院回復期リハビリテーション病棟は、地域の患者様にまごころ込めたリハビリを提供し続けてまいります。

 

リハビリテーションセンター長

日本脳神経外科専門医

丘田 正人

 

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1.摂食・嚥下(えんげ)機能への取り組み

当院の回復期リハビリテーション病棟では、むせる、飲み込みに時間がかかるなど摂食・嚥下機能に障害をお持ちの方を対象とし、嚥下造影(VF)検査などをおこない、その治療に取り組んでいます。

 

嚥下造影(VF)検査の目的

安全に食べられる食事の検討(一般食・やわらかいおかず・ゼリー・トロミなど)

食事環境の検討(姿勢調整・一口量・食事場所など)

飲み込みのどの過程が障害されているのか確認

どのようなリハビリが効果があるか検討する など

 

検査方法

形状や粘度の異なる食材にバリウムなどの造影剤を混ぜて食べて頂き、食事中の飲み込み(嚥下)の様子をⅩ線ビデオ撮影して嚥下機能の評価をおこないます。頚部の位置(前屈、後屈、回旋)など、姿勢を変えることで、誤嚥しにくい姿勢の工夫や嚥下後残留の少ない姿勢、嚥下法を実際に評価します。さらに、より安全な食べ方や飲み込み方の工夫などの指導も行います。

 

嚥下造影検査のⅩ線動画をご覧になりたい方は下記をクリック

嚥下造形(VF)動画1

嚥下造形(VF)動画2



・飲食物が気管に入り込む誤嚥はないか、食道から逆流したりしないか

・飲食物が喉を通過するまでに障害がないか(咀嚼、飲み込み、送り込み、残留など)

・安全に食べることが出来る食事について(種類、硬さ、形状、トロミなど)

・安全に食べることが出来る食事環境について(体位・姿勢の調整、一口量、食事場所など)

・機能の改善が期待できるリハビリについて(口腔機能改善のリハビリなど)

 

この検査結果から、嚥下機能に効果的なリハビリテーションと、安全かつ満足のいく食事を提供できるように支援しています。

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2.漢方医療

現代の医学部は西洋医学が中心で、漢方を含む東洋医学は殆ど教えられていません。だから、病院の医師も漢方薬についてはあまり知らず、“昔の薬”ということで西洋薬に劣るといったイメージを持っている人が少なくありません。

 

でも、漢方薬は、実はスゴいんです。

 

紀元前500年頃の中国より端を発し、日本へは飛鳥時代に伝来しています。たかだか100年ほどの歴史しかない西洋医学に対して、東洋医学はなんと2500年以上!

例えば今でも重宝されている葛根湯は、3世紀初頭に書かれた中国の古典医学書に登場します。つまり1800年以上もの間、使い続けられている“名薬”で、その薬理作用は未だ謎です。

さらに中国では文化大革命の際に東洋医学も打撃を受け、今ではその伝承も危うい状況となっている一方で、日本では着々と研究開発がすすめられた結果、世界トップの漢方先進国となっているのです。

では、漢方薬ってどこが良いのでしょうか。西洋薬の方がずっと効果があるのでは?

はい、その通り。西洋薬の方がキレがあります。一方で漢方薬は、西洋薬よりもおだやかに効いてくれます。だからといって効果が弱いと言う訳でもなく、しっかりと診察した上で処方すれば、ゆっくり確実に効いてくれます。

その他に、“食欲がない”、“意欲がない”、“怒りっぽい”といった、西洋薬では適応のない症状にも効果があります。

当院では、西洋医学と古来の知恵である漢方を融合させた治療を提案いたします。

 

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3.多職種チームリハビリテーション

回復期リハビリテーション病棟は、主に脳血管疾患や整形疾患等急性期治療を終えた患者さんへ、社会復帰を目指し、リハビリテーションを集中的に行う病棟です。

患者さんとそのご家族を支える当院の医療チームは多職種から成り立ち、それぞれの立場から回復期リハビリテーションでの役割を持ち、在宅復帰に向けより良い入院生活が送れるようスタッフが連携を組みサポートします。

365日リハビリを行い、スタッフ全員が患者さんやご家族と一緒に早期の日常生活動作能力(食事・更衣・排泄・歩行・会話など)の獲得や社会復帰を目指し、安心した在宅生活が送れるよう支援をしています。

 



医師

患者さんの細かな状態を診察、把握し治療方法を提案。入院中に症状や容体が変化した場合にもすみやかに対応します。看護師や管理栄養士とともに患者さんの健康状態を把握し、栄養管理を行います。

 

看護師

日々の生活もリハビリの一環とする回復期リハビリテーションの特性上、日常生活を患者さんが自力で行えるよう介助し、心のケアをすることも看護師の役割です。患者さんの療養上のサポートや精神面のケア、医師の診療の補助など幅広い役割を担っています。

 

理学療法士(PT)

医師の診断・指示のもと、病気やケガにより生じた体の障害や運動能力の低下を改善し、「寝返りをうつ」「起き上がる」「立ち上がる」「歩く」といった基本動作の回復や維持を図ります。また、必要に応じて義肢装具士と連携しながら装具を作成し、動作の改善を図る事が出来る様リハビリを行っています。

 



作業療法士(OT)

身体機能、精神機能に障害のある人が「自分らしい生活が送れる」様に、「着替えをする」「お風呂に入る」「料理を作る」「趣味活動をする」など日常生活動作や仕事・レクリエーションなどの作業活動を通して心と体のリハビリを行っています。

 

言語聴覚士(ST)

主に「聞く」「話す」「物を飲み込む」といった、言葉や聴力、嚥下に関わる障害が生じた人に対して、個別的な訓練を行い改善へと導きます。専門的なプログラムを通じて、退院後もより良い言語・コミュニケーション生活を送れるよう支援しています。


医療ソーシャルワーカー

入院中の患者さんが治療・リハビリに専念できるように、今後の生活についての不安や心配事など様々な思いをうかがいます。

各種制度やサービスの情報提供を必要に応じて行い、ご家族・院内スタッフはもちろん、関係機関と連携を取る事で患者さんの思い描く生活に少しでも近付けられるようにご支援いたします。

 

介護福祉士

入院中の食事・入浴・排泄などの生活全般にわたって、直接的な介護に携わります。それだけでなく、ご家族に対して介護・介助に関する知識や技術を提供し、アドバイスするなど、患者さんの自立をトータルに手助け出来る身近な存在となるよう、退院した後も快適な暮らしができるようサポートいたします。

 

管理栄養士

栄養バランスの整った食事を提供し、入院生活を支えます。患者さんの状態は一人ひとり異なるため、飲み込みの状態など、その人に合わせた食事形態を選択し、提供しています。また患者さんやご家族に栄養指導なども実施し、退院後の食事への不安も払拭します。

 

 



薬剤師

投与量や副作用、薬同士や薬と食事との飲み合わせに注意を払い、内服薬や注射薬を安全かつ確実に調剤します。持病のある患者さんに対しては、医師との相談の上で、既に使用している薬の継続是非や種類・量の変更などを判断・調整します。退院後の服薬についても看護師など、病棟スタッフと連携して薬物療法全般をサポートします。

 

放射線技師

私たちは、痛みを少しでもやわらげ検査に対する不安を取り除く心配りと、患者さんの負担がより少ない検査を行う事を目標とし、診断に必要な画像情報を提供します。
また、嚥下造影(VF)検査を医師・看護師・言語聴覚士(ST)と共に実施しています。

 

歯科衛生士

患者さまに合わせた口腔ケアの方法や物品をご提案、使用方法を説明します。

 

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対象となる患者さん

  対象疾患 入院期間
脳血管疾患、脊髄損傷、頭部外傷、くも膜下出血のシャント術後、脳腫瘍、脳炎、急性脳症、脊髄炎、多発性神経炎、多発性硬化症、腕神経叢損傷等の発症後もしくは手術後、又は義肢装着訓練を要する状態 150日以内
高次脳機能障害を伴った重症脳血管障害、重度の頚髄損傷および頭部外傷を含む多部位外傷 180日以内
多肢の骨折、大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の骨折 90日以内
外科手術又は肺炎などの治療時の安静により廃用症候群を有しており、手術後又は発症後 90日以内
大腿骨、骨盤、脊椎、股関節又は膝関節の神経、筋又は靭帯損傷後 60日以内
股関節又は膝関節の置換術後の状態 90日以内

※患者さんの回復状況によって入院期間が異なる場合がございます。

 

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入院申込の流れ ~現在、他院にて治療中の患者さんとそのご家族へ~

  1. 現在入院されている医療機関(退院支援担当者)へ、当院の回復期リハビリテーション病棟への転院希望をご相談ください。

    ご相談後、入院先医療機関の退院支援担当者から当院入退院支援課へ連絡いただけるとその後の流れがスムーズです。

    当院担当者から現在入院先のご担当者へ連絡することも可能です。

  2. 現在入院されている医療機関から、診療情報提供書、看護サマリー、採血データなどの情報をご提供いただきます。

    病院同士で情報のやり取りをさせていただくことが可能です。

    情報収集に関して、ご家族様に何度もご来院いただく必要はありません。 

  3. 当院にて入院判定を行います。

  4. 必要に応じ、当院にてご家族様との面談を行う場合があります。

  5. 入院先医療機関ご担当者へ、受入れ可否・日程等をご連絡いたします。

  6. 入院されている医療機関ご担当者から、患者さんとそのご家族へ転院日程のご連絡が入ります。

 

その他不明点等ございましたら、当院入退院支援課(0155-38-7566)までご連絡ください。

※事前にご連絡頂ければ、病棟・リハビリ室見学等対応させていただきます。

 

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入院時のもちもの

着替え類

□上着2~3枚

□ズボン2~3枚

※運動しやすい普段着をご用意ください。スカート、ジーンズ等の伸縮性に欠けるものはご遠慮ください。

□下着類

□靴下

□運動しやすい靴

※スリッパやサンダルはご遠慮ください。リハビリテーション室にリハビリに適したシューズを展示していますので、そちらもご確認ください。

食事用品

□はし

□スプーン

□コップ(耐熱性のある割れにくいもの)

※リハビリの一環として、食事後に使用した箸やスプーンをご自分で洗っていただいております。

洗面用具・日用品

ご契約されたCSセットに含まれいる以下のもの以外で必要なものがあればご用意ください。

□歯ブラシ・コップ

□リンスインシャンプー

□ボディソープ

□バスタオル

□フェイスタオル

□イヤホン

□ボックスティッシュ

 

面会について

新型コロナウイルス感染症の感染拡大を防ぐため面会は予約制となっております。

予約方法については、こちらのページをご確認ください。

ご面会を希望されるみなさまへ

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一日の流れ(例)

 

 


入院(転院・転棟)後の流れ(例)

入院当日

入院(転院・転棟)当日からリハビリテーションスタッフが病室へお伺いします。

看護師が現在の身体機能を確認し、看護計画や目標を作成いたします。

 

入院一週間後

・カンファレンス

 患者さん、ご家族の希望をもとにリハビリ目標や具体的な計画、方向性について医師、病棟スタッフ、リハビリスタッフ、医療ソーシャルワーカー、管理栄養士が話し合います。

※必要に応じて家屋写真の提供をお願いすることがあります。

・リハビリテーション総合実施計画書

 現在の状態、リハビリ内容をカンファレンスで話し合い、患者さん、ご家族、スタッフが統一した目標に向けてリハビリに取り組むことを目指して作成し、内容を説明します。

屋外歩行・外出練習

 「横断歩道を渡る練習」や「スーパーで買い物をする練習」「バスに乗る練習」等、実際の生活で必要な動作や応用歩行の練習を病院外(敷地外)で行います。

退院前訪問(家屋訪問)

 退院後の生活に向けて自宅の状況確認が必要な患者さんを対象に、リハビリスタッフ、医療ソーシャルワーカーなどが自宅へうかがって、生活動作を確認し、住環境調整や動作・介助方法に関するアドバイスなどを行っています。

 

試験外泊

 安全に外出・外泊ができる状態であると医師等が判断した場合は、自宅退院に向け、外出・外泊していただきます。外出・外泊時の様子をお伺いし、それをもとに必要なリハビリを継続いたします。

 

退院後

 主治医の判断により、外来リハビリ等を行う場合があります。

 

博愛会メディカルグループ全体で支えます。

 

 

 

 

 

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入退院・サービスについて

入院費用について(例)※1ケ月(30日)のご入院費のめやす

各種条件等により変動があります。

Aさん(76歳)の場合

※75歳以上

※後期高齢者医療保険者証 (1割負担)

合計 108,900円程度

内訳】

1.医療費

57,600円  ※自己負担限度額(月額)

※入院前に「限度額適用認定証」の申請手続きをすることで、窓口での負担が軽減される場合があります。詳しくは、病院スタッフにお尋ねください。

 

2.食事代

1日3食  1,380円 (1食460円)×30日 =  41,400円

※食事形態等によって金額が異なる場合があります。

 

3.室料

4床室 =0円

※有料の個室、特別室もご用意しております。

お部屋タイプのご希望につきましては、できるだけご希望に添うように致しますが難しい場合もあります。また、病状等によりお部屋交代をしていただく場合もあります。詳しくは、病院スタッフにお尋ねください。

 

4.システム床頭台(テレビ、冷蔵庫)

テレビ 220円(税込)×30日 6,600円

冷蔵庫 110円(税込)×30日 3,300円

 


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